階段のぼりかけ

ただのチャットモンチーファンブログです

『BEST MONCHY 2 -Viewing-』掲載、JITTERBUGセットリストの話

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 

新年初めての更新がこれっていうのもアレなんですけど、『BEST MONCHY 2』におけるすごーく瑣末な話をします。

 

『BEST MONCHY 2』のブックレットにはチャットモンチーのライブのデータ (日程とか) が載っているのですが、その中に2005年10月15日に徳島JITTERBUG (現・徳島club GRINDHOUSE) にて行われた初ワンマンの手書きセットリスト (貴重!) があるのですね。解説によると、えっちゃんの手書きだそうです。

 

で、このセットリストなのですが、以下引用してみます (表記はすべてそのまま)。

 

1.スリーシープス

2.今朝

3.プラズマ

・- MC (小)

4.ハナノユメ

5.恋の煙

6.DEMO

・- MC (小)

7.一等星

8.メッセージ

・- MC (大)

9.ほたる

10.どなる

11.BGM

12.ツマサキ

(アコースティック : コスモ / クラーク)

・- MC (小)

13.sky

14.夕日

15.サラバ

・-  MC

16.ひとりだけ

 

EN1.さいた

EN2.シャングリラ

 

『BEST MONCHY 2 -Viewing-』p.72より

 

 

デビュー盤『chatmonchy has come』がリリースされたのは2005.11.23。『耳鳴り』はさらにその先で2006.7.5、sg『シャングリラ』にいたっては2006.11.15。という事は、この2005年の10月時点でかなりの曲がすでにあったことが分かります。ちなみにアコースティックのところにある「クラーク」とは同郷の四星球、"クラーク博士と僕"のことのようです。

 

で、それはともかく気になったのが"今朝"と"sky"の2曲。メジャーデビュー以降でそんなタイトルの曲は見当たらない。"さいた"を演っているし、もしかして未発表の曲なのか...?と思っていたのですが自己解決しました。これがこのエントリの本題です。

 

まず、"今朝"。これは"手の中の残り日"で合っているはず。なぜならば『表情 <Coupling Collection>』のブックレットに収録曲の草稿が載っており、そこで"手の中の残り日"の仮タイトルが「今朝の残り日」になっていることが分かるためです。

 

そして"sky"。こちらは"ウィークエンドのまぼろし"です。『耳鳴り』のForever Edition内の解説にて、"ウィークエンドのまぼろし"の仮タイトルが「sky」だと言及されていました。ちなみに"さよならGood bye"の仮タイトルは「Heaven's Fish」だったそうです。

 

そんな訳で、どちらも発表済の曲のようです。よかったよかった (何がだ)。くみこんが加入するよりもかなり前、"曇り空 (くもり空?)"という曲*1を演っていたと見たことがあるので、もしかしたら"sky"はそれなのではと勘ぐったのでした。もしワタシと同じような疑問を抱えていた方がいらっしゃったら、ぜひご査収ください。今年もこんな感じで重箱の隅をつつくようなブログでいきます。よろしければお付合いください。

 

 

 

*1:おそらく未発表

極私的チャットモンチー BEST SONG & ALBUM 2018年版

ブログを初めて1年と少し、今年もこの記事を書くことができました。個人的チャットモンチーのBEST SONG & ALBUMです。

 

今年は「完結」というとても大きなトピックスがあり、ニューアルバムがあり、ライブもありという1年でしたね。チャットが好きな方にとっては激動の1年だったと思います。リアルタイムでそれらを体験できて、とても幸運でした。平成の終わりがこんな年になるなんてね。

 

さて、それではいきましょうか。ちなみに、今年のチャット以外でのBEST ALBUMはカネコアヤノさんの『祝祭』です。聖俗入り混じるとても素敵なバランス感覚の作品です。

 

 

 

 

もくじ

  • アルバム編
  • ライブ編
  • 曲編

 

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『BEST MONCHY 2 -Viewing-』映像解説ダイジェスト の忘備録

12/26リリース、『BEST MONCHY 2 -Viewing-』の解説が、12/23(日) にチャットモンチーTwitter上で配信されました。解説を担当したのは

 

菊池則行さん (Ki/oon Music)

宇野心平さん (video camp)

山口貴史さん

 

の3人です。菊池さんは言わずもがなチャットのディレクターですね。お後の2人は映像ディレクターの方です。

 

宇野さんはデビュー前からの関わりとのことです。山口さんは主にライブ映像の撮影、編集などを担当されていました。MVでは"風吹けば恋"も監督されています。

 

そんな所縁の深い3人が集まって、『BEST MONCHY 2』の映像を見ながら思い出話や裏話をしてくれるとのことで視聴しましたが、想像以上に面白かったり初めて聞く話も多かったので、以下かなーり雑ながら忘備録です。よかったらどうぞ。

 

 

 

 

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DEMO、恋はサーカス (2005.10.15 / 徳島・徳島JITTERBUG)

 

JITTERBUGにて行われた初ワンマン。菊池さんは全曲いたそう。福井さん (ハナノユメ等のMV監督) も撮影にいたとのこと。セットリスト (えっちゃんの?手書き) がブックレット。

 

決まらないTURN (2006.4.1 / 東京・新宿LOFT)

 

東京初の自主企画。菊池さんが好きな曲として上げていました。初期以外はなかなかやっていない。ライブに慣れてきたかな?という時期らしい。

 

メッセージ (2006.7.2 / 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO)

 

smoke on the ご当地tour 東ファイナル クアトロ。まだ全国区ではなかった?時期の映像。同年、各地大型フェスにどんどん出て行くことになった。

 

ひとりだけ (2006.7.2 / 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO)

 

えっちゃんの弾いているアメリカ製テレキャスは今も使用しているもの。菊池さんのカメラワークもどんどん上手になっているというツッコミが。

 

女子たちに明日はない (2007.7.7 / 東京・日比谷野外大音楽堂)

 

前日は雨だったものの、当日は晴れる。くみこんは夏風邪をひいて声がガラガラだったとのこと。メイクさんの力で目元がキリッとしているらしい。照明はおなじみ?島田さん。

 

手の中の残り日 (2007.7.7 / 東京・日比谷野外大音楽堂)

 

これまた後期ではプレイされなかった曲。顔to顔ツアーは映像・音楽ともに未収録だったため、カップリング曲をどう収録しようか悩んだとのこと。えっちゃんのドクロストラップはローディーさんが持ってきたもの。

 

とび魚のバタフライ (2007.7.7 / 東京・日比谷野外大音楽堂)

 

フラダンサーさん達はMVにも出ていた方たち。野音にここまで豪華な照明を入れている人はそうそういないのでは。まだLED照明ではないため、近いくみこんは暑かったのでは。フラダンスは当日リハだったそう。

 

一等星になれなかった君へ (2007.7.7 / 東京・日比谷野外大音楽堂)

 

セットリストの後半に入れていたのは陽が落ちるのを計算してのこと。実は2017年に10年ぶりの野音をやりたかったが、抽選に外れて取れなかったらしい。

 

惚たる蛍 (2008.4.1 / 東京・日本武道館)

 

ここからフルHDになったため、映画のようなレベルでの映像撮影が可能に。(レストラン メインディッシュ) はチャットで初のBDでのリリース、Ki/oonでも2枚目のBDだったそう。

 

恋愛スピリッツ (2008.4.1 / 東京・日本武道館)

 

えっちゃんのTVイエローレスポールは、菊池さんと一緒に買いに行ったそう。

 

長い目で見て (2009.7.5 / 東京・Zepp Tokyo)

 

メンバーからのリクエストで、このライブ映像はカット割が早い。このライブではダイブが発生したらしい。ラストの"ながーい"でクレーンが伸びていくが、リハで合わせていたとのこと。

 

真夜中遊園地 (2009.7.5 / 東京・Zepp Tokyo)

 

この一連の映像は2日あったZepp Tokyo公演のうち、2日目のもの。ダイブが起きたのはこの曲だったような?あっこちゃんのサイケデリズムの特注ベースが新しい。

 

Last Love Letter (2009.7.5 / 東京・Zepp Tokyo)

 

ベース、ギターの入りかっこいい。色んなドラムの方が叩いたが、やっぱり人によって変わる。

 

風吹けば恋 (2010.8.8 / 茨城・国営ひたち海浜公園)

 

えっちゃんのTシャツに「Summer」、くみこんのTシャツには「夏」。

 

染まるよ (2010.11.23 / 東京・Billboard Live TOKYO)

 

2日間でそれぞれファースト / セカンドステージの計4ステージ、この映像は2日目のセカンドステージのもの。カメラマンも正装して撮ったとのこと。最初からチャットはアコースティックをやっていた。くみこんのグロッケンは誕生日プレゼントでみんなからもらったものらしい。この頃は1眼レフ出始めだったらしく、ここでも2カメぐらいは入っているらしい。

 

青春の一番札所* (2011.5.28 / 徳島・徳島市立文化センター)

 

打ち上げでスタッフがすだち酒で乾杯し、記憶がなくなったらしい。初出の映像だが、カセットから取り込みを久々に行ったらしい。そしてエラー発生。たくさんカメラを仕込んでいたが、映像が撮れていなかったり今探すと見つからないものもあったらしい...

 

拳銃 (2011.6.18 / 大阪・Zepp Osaka)

 

荒々しい映像だが、アナログで (=手で) 揺らして撮ったらしい。Zepp Osaka 2daysのうち初日だが、2日目にくみこん脱退の話が楽屋でなされるという、印象深いライブとは菊池さんの談。

 

桜前線 (2011.6.22 / 東京・中野サンプラザ)

 

中野サンプラザも2days行ったが、この映像は初日のもの。おなじみ萩原さんの舞台演出がガッチリ行われたツアーを象徴するOP。

 

余韻 (2011.6.22 / 東京・中野サンプラザ)

 

撮影陣はくみこん脱退のことをまだ知らなかった。あっこちゃんとの打ち合わせで、「3人の世界で撮ってください」というリクエストがあったとのこと。

 

ヒラヒラヒラク秘密ノ扉 (2011.9.29 / 徳島・徳島club GRINDHOUSE)

 

3人ラストライブ。下手側からMINORxUさんが撮影。上手ステージ袖におばあさんが座って見ているが、彼女はくみこんの祖母。

 

親知らず (2011.9.29 / 徳島・徳島club GRINDHOUSE)

 

あっこちゃんはすでにこの時ドラムの練習を始めていた。キャパシティの都合上、カメラを入れるスペースはほとんどなかったとのこと。

 

ハナノユメ (2011.9.29 / 徳島・徳島club GRINDHOUSE)

 

くみこんの赤い夕日色のドラムも見納めだが、しばらくSMAの倉庫で眠ったのち、今年のこなそんで発掘されることになる。

 

初日の出 (2012.8.28 / 東京・西早稲田AVACO Creative Studio)

 

メンバーからの「どう演奏をしているのか見せたい」という意向を受け、スタジオライブを撮影。ちなみに2人とも緊張していたらしい。

 

恋愛スピリッツ* (2012.9.2 / 山梨・山中湖交流プラザ きらら)

 

降り続いた雨がチャットの演奏中に強くなるという悪条件。しかしそれも演出のように思えるライブだったとのこと。

 

余談 (2013.1.14 / 東京・Zepp DiverCity)

 

Zepp DiverCity 2daysのうち、2日目のもの。降雪の影響により、カメラマンもお客さんも到着が難しかったライブ。そもそもこの映像はパッケージ化が決まっていたわけではなかったらしく、ドキュメンタリー (『ふたりじゃない』) が出た後、改めてパッケージ化したとのこと。

 

ハテナ (2013.1.14 / 東京・Zepp DiverCity)

 

この時点であっこちゃん、ドラムを始めてまだ1年半。

 

きらきらひかれ (2013.1.14 / 東京・Zepp DiverCity)

 

ループステーション。何をやっているかを分かるように撮ろうという意識が分かるカメラワーク。この時期に海外でもループステーションを使う人たちはいたが、ここまで大々的に使った人たちはいなかったのではないかとのこと。

 

ハテナ (2014.8.9 / 茨城・国営ひたち海浜公園)

 

この日の18時に新体制で行くというニュースを出す予定だったため、男陣の2人はあまり顔を映さないでくれという指示をしていたそう。

 

こころとあたま (2015.7.1 / 東京・Zepp Tokyo)

 

ツアーファイナル。ちなみにこの映像はYouTubeにあるのですが、これが初盤化。

 

↓これですね

www.youtube.com

 

ときめき (2015.11.11 / 東京・日本武道館)

 

乙女団との"ときめき"。自身2度目の武道館ワンマン (イベント等では出演有)。特に撮影のリクエストはなかったが、終わった後にメンバー6人からいいと言ってもらえたとのこと。

 

満月に吠えろ (2015.11.11 / 東京・日本武道館)

 

男陣との"満月に吠えろ"。萩原さんの図面にクレーンが書いてあり、カメラのベストポジションを教えてくれていたらしい。チャットの舞台チームは撮影にすごく協力的だったとのことで、撮る側としてはやりやすかったとのこと。

 

8cmのピンヒール* (2016.2.28 / 徳島・アスティとくしま)

 

男陣・乙女団の総勢6人、ツインドラムによる"8cmのピンヒール"。6人それぞれに持ち味が発揮されている演奏なのではないかという感想。

 

きみがその気なら* (2016.2.28 / 徳島・アスティとくしま)

 

その昔、仁王立ちだったえっちゃんがこんなにいろいろ (=Aメロで手拍子を求める) できる日が来るとは...と感慨深げ。でも無理はしていないように見える。

 

消えない星 (2017.7.9 / 東京・EX THEATER ROPPONGI)

 

機械仕掛けの秘密基地ツアーの振替公演。急遽の撮影になったため、固定カメラ多めの映像。菊池さんも撮影に入っている。

 

majority blues* (2017.7.9 / 東京・EX THEATER ROPPONGI)

 

2人がアロハを着ている。

 

TOKYO GIRL* (2017.7.9 / 東京・EX THEATER ROPPONGI)

 

Perfumeのカバー。同年のPerfume Fes.で披露されていた曲。"majority blues"もそうだが、東京や徳島のこと、人生のことを歌う歌詞があったことが近年の魅力だったのではないかとのこと。

 

Magical Fiction* (2017.7.9 / 東京・EX THEATER ROPPONGI)

 

照明が赤と青。つまりMVにも出演したあのお2人のジャージの色に合わせている。

 

こころとあたま〜湯気* (2017.7.9 / 東京・EX THEATER ROPPONGI)

 

打ち込みはあっこちゃんによるもの。えっちゃんが鍵盤を弾いているが、ピアノを習っていたから弾けるらしい。つまりチャットは全員鍵盤を弾けるバンドだった。ちなみにこの映像作品の選曲は菊池さんがやったそうだが、"湯気"をどこかに入れたくてこの形になったとのこと。

 

恋の煙 (同期ver)* (2018.6.25 / 東京・渋谷WWW X)

 

本人たちも言っているらしいが、カラオケというツッコミが。ベボベ小出さんが客演。この曲はここでしか披露しないということに決まっていたらしい。武道館の予行演習、下見も兼ねていた意味合いのあるライブ。

 

風吹けば恋* (2018.7.21 / 徳島・アスティとくしま)

 

ドラムを曲ごとに変えていくのはメンバー2人のアイデアだったとのこと。

 

コンビニエンスハネムーン* (2018.7.21 / 徳島・アスティとくしま)

 

 プロデューサーを迎えての"コンビニエンスハネムーン"。MCが面白いという感想が。

 

ハナノユメ* (2018.7.21 / 徳島・アスティとくしま)

 

1曲ごとというレベルでドラマーが変わるので、スタッフも大変だったはず。 

 

シャングリラ* (2018.7.21 / 徳島・アスティとくしま)

 

若若男女オールスターズでのシャングリラ。3人のショットがあるのがとてもいい画。

 

きっきょん* (2018.7.22 / 徳島・アスティとくしま)

 

"きっきょん"は初パッケージ化、かつ披露もこのこなそんフェスが初。

 

真夜中遊園地* (2018.7.22 / 徳島・アスティとくしま)

 

イナズマ戦隊の久保さんを迎えてのパワフルな"真夜中遊園地"。 

 

シャングリラ* (2018.7.22 / 徳島・アスティとくしま)

 

スピッツ崎山さんを迎えての"シャングリラ"、正真正銘最後の演奏。2人ともいい表情。

 

 

 

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いろいろ素っ気無いですが、興味深いところの抜き出しはこんな感じ。実際は感想も結構多かったですが、前後の文脈を抜いて書き出して意味合いが変になっても嫌なので事実のみを抜き出すようにはしました。一応、12/24中 (といってももうあまり時間もないですが...) はアーカイブしているみたいなので、間に合う人はご覧になってはいかがでしょう。

 

ワタシの感想はまた項を改めて書こうと思います...『BEST MONCHY 1 -Listening-』の感想も書き切れてない口がいうのもアレですが...。

 

最後に余談。MV制作費+ライブ撮影費 = チャットモンチー史上最もお金がかかっているリリース作品になのでは?ということです。(というわけではないですが) ぜひぜひ末長く楽しんでほしいと仰られていました。明日が楽しみですね。長くなりましたがそれではまたお会いしましょう。

 

 

 

『CHATMONCHY LAST ONEMAN LIVE 〜I Love CHATMONCHY〜』(Visual / 2018)

 ▶︎ふたりだけどふたり (だけ) じゃない

 

あの一夜から早3ヶ月半、また2人に会える時がやってきました。

 

CHATMONCHY LAST ONEMAN LIVE ~I Love CHATMONCHY~ [DVD]

 

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小出祐介 (Base Ball Bear) の新プロジェクトに福岡晃子が参加

Base Ball Bear小出祐介さんが自身主宰の新プロジェクト、マテリアルクラブを始めるそうです。発表から1日経ちましたが今日やっと音をちゃんと聞けたので、そのご紹介を。

 

↓ホームページ

マテリアルクラブ | Special Site

 

どんなプロジェクトなのかというと、以下HPから引用。

 

Base Ball Bear 小出祐介主宰の、ソロでもなくバンドでもなくユニットでもなくグループでもなく

新音楽プロジェクト =“マテリアルクラブ” 。
盟友・福岡晃子チャットモンチー済)を制作パートナーに迎え、閃きのままに
繰り広げられる(ほぼ)はじめてのDTM
作りたいものを、作りたいときに、作りたいだけ作ります。

 

マテリアルクラブ HPより引用

 

ということなので、この書き方だとあっこちゃんも深く関わっていくみたいですね。なのでこのブログでも紹介しようと思った次第です。

 

そんなマテリアルクラブですが、その1曲目として"00文法"という曲が公開されています。YoutubeにティーザーがUPされており、フルサイズの配信も各種サービスで始まっていますね。ワタシのサブスク環境はApple Musicなのですが、こちらでも既に配信開始となっていたので同環境の方は参考にしてみてください (9/6時点)。

 


マテリアルクラブ / 00文法 -teaser-

 

DTMということもあり、あっこちゃんがほとんどのサウンドデザインを手がけた『誕生』を経過した音という感じがします。けれど上に乗るファンキーなノリは小出さんならではですね。

 

現時点で発表されているのは"00文法"1曲のみですが、来る11/7には1st Albumもリリースされるとのことなので、気になる人はそちらもチェックしてみてはいかがでしょう。以上、駆け足でしたが紹介記事でした。

 

 

 

『anan』2117号にチャットモンチーのライブレポ

ご無沙汰してます。今週発売のanan (2018.9.12号) に、チャットモンチーラスト武道館のライブレポが掲載されているので軽くご紹介。

 

anan(アンアン) 2018年 9月12日号 No.2117 [熱狂の現場。]

 

どんな内容かというと、チャットモンチーを含め10組のアーティストが「熱狂の現場」というタイトルで特集されています。「現場」と題されているだけあって、主にライブがメイン。

 

そしてそのチャットのライブレポを執筆しているのが、チャットにも所縁の深い西加奈子さん。武道館でも披露された"例えば、"の作詞も彼女のペンによるものですね。

 

内容について具体的には書きませんが、いわゆる音楽誌や音楽ライターさんとも違う切り口のライブレポなので (レポというよりエッセイのよう)、またひとつ新鮮な視点を発見できるかもしれません。また、当日演奏された曲名が多く出てくるのですが、これが文章のリズムと相まって読むにつれて次第に熱を帯びていきます。チャットの曲名って何となく口にしたくなるよねと思ったり。

 

武道館の映像作品のリリースも近づきつつあるので、今一度当日の余韻を振り返ってみるのも乙でしょう。チャットと西加奈子さんのこれまでを知っている人からするとニヤリとする表現もあるのでぜひ。ちなみに4ページと、そこそこ大きく載っています。

 

 チャットに関してはこの4ページだけなのですが、(おそらく偶然とはいえ) チャットに関係の深い人々が他のページにもいらっしゃったので一応そちらにも触れておきます。

 

まず、宇多田ヒカルさんの特集にいしわたり淳治さんが登場しています。言わずと知れたチャット初期のプロデューサーですね。宇多田ヒカルという天才について、その魅力は何なのかということを分析する内容なのですが、歌詞について作詞家ならではのコメントを寄せています。

 

次に出てくるのはチャットの舞台監督としてもお馴染み (?)、萩原克彦さん。「熱狂を生む」会場として武道館と東京ドームが紹介されており、2会場の歴史や特色について解説してくれています。柴那典さんの解説も一緒に載っているのですが、歴史や意義の面から解説する柴さん、実際の設営や運営の面から解説する萩原さんと、別々の視点からの解説が読めてそのコントラストが面白いです。

 

とまあこんな感じで色々と載っているので、普段anan読まないよ!って人もちらっと覗いてみてはいかがでしょう。ワタシも人生で初めてananを購入しましたが、意外と面白く読めるところが多くありましたね〜。それではまたいつか。

 

 

 

『いっぴき』(Book / 2018)

 ムササビです。

いっぴき (ちくま文庫)

 

2018/6/10、筑摩書房より刊行。チャットモンチーを脱退し作家になってからの6年間、つまり2011年後半〜2018年前半までに書かれた文章が集められたエッセイです。帯はあっこちゃん、解説はえっちゃんということも話題になりました。"砂鉄"の歌詞提供も同時期でしたね。

 

6年分ということもあり、様々な時間の経過が見えるのがこのエッセイの面白いところです。がむしゃらさに溢れる前半から、後半に進むにつれ目に見えて文章が洗練されていく様は、見ていて痛快でさえあります*1。優れた器楽のプレイを見て得られる快感に近いといえば伝わるでしょうか。その一方で彼女の書く歌詞でも印象的な、軽快な比喩はいつどの時期の文章でも見られるので不思議と統一感もあるのです。

 

また、生活や表現の視点は内から外へと広がっていきます。それでいて3章では再びごくごく身近な話題に戻り、2018年版『思いつつ、嘆きつつ、走りつつ、』といった趣となるところに、1冊の本としてのリズムが感じられますね。

 

とまあ時間の経過による変化をおすすめしましたが、本人による前書きにもある通りにどこから読んでも楽しめるのも間違いないので、つまみ喰い的に気になるところから読むのもまた一興でしょう。かくいうワタシも3章から読み始めましたし。

 

 さて、そんな『いっぴき』ですがワタシ的に印象的だったのは、1章収録の"書かなくなる日が来るとしたら"でした。"ハナノユメ"や"片道切符"の原型が大学時代に作られたという記述も個人的には初耳で嬉しかったのですが、それはちょっと置いておきましょう*2

 

印象的だったのは歌詞の初出の話ではなくて、彼女が「歌詞と詩は似て非なるもの。(p.20)」と書いていたことでした。これはえっちゃんが解説で「チャットモンチーの歌詞は、詩として成立しているものが多くて、(後略) (p.342)」と書いていることとはやや対照的で、その両者が1冊の中に共存しているのが面白かったです。

 

このブログの古い記事を知っている人はお分かりだと思いますが、ワタシはえっちゃんの歌詞に惹かれてチャットモンチーを好きになった人間なのですね。そんなワタシですが歌詞と詩に対するスタンスはくみこんの方に近くて、歌詞と詩は別物だと思っています。

 

歌詞においても詩においても重要なのは、その選ばれた言葉によるリズムでしょう。ワタシの好きな萩原朔太郎さんも、『月に吠える』の序文で以下のように書いています。

 

私の詩の読者にのぞむ所は、詩の表面に表はれた概念や「ことがら」ではなくして、内部の核心である感情そのものに感触してもらひたいことである。私の心の「かなしみ」「よろこび」「さびしみ」「おそれ」その他言葉や文章では言ひ現はしがたい複雑した特種の感情を、私は自分の詩のリズムによつて表現する。併しリズムは説明ではない。リズムは以心伝心である。そのリズムを無言で感知することの出来る人とのみ、私は手をとつて語り合ふことができる。

 

萩原朔太郎著『月に吠える』(1917)  より引用

 

 

しかし、歌詞はメロディや和音などといった音楽的要素によってもリズムを表現することができます。雑な例えではありますが、コーラスで曲名を連呼するだけの曲にも謎の高揚感があるように、やはり歌詞は歌われて何ぼのものでしょう。そこが歌詞と詩の一番大きな違いだと思うのです。もちろん、どちらが優れているなどといった話ではないですが。

 

...こんな感じでこの章に限らず、随所で綴られる創作観がワタシのアンテナにはよくひっかかりましたね*3。このブログ的にはこれが平常運転です。あとは大学時代の軽音部の話が、いつの時代どこの大学生も変わらないなあと親近感湧きました。彼女の創作や表現の裏側も垣間見えるこのエッセイ、未読の方いらしたらぜひ手にとってみることをおすすめして、このエントリを締めようと思います。読んでくれてどうもありがとう。

 

 

 

*1:この表現が正しいかどうかはさておき

*2:ワタシはチャットの歌詞がいつ頃書かれたか知りたいオタクです

*3:とある章でMEGADETHDOKKENといった名前が出てきてびっくり。チャットモンチーのエクストリーム成分の多くはえっちゃんによるものと思っていたので